けだまびより製の Animator Controllerについて

仕様及び改変方法のご説明です

こんにちは、けだまびより代表のかほです。

日頃より、Fluffy’s Cafe けだまびより、並びに同BOOTH支店をご愛顧いただき誠にありがとうございます。

当ページは、けだまびよりから販売しているアバターをはじめ、けだまびよりがセットアップのお手伝いをさせていただいているアバターのコントローラーについて、機能及び設定方法の周知を目的とし作成したものです。

〇対象アバター(2024年5月時点)

上記アバターに実装しているコントローラーは、Bear’s Den(Pocho様)より公開されている「VRchat向けCustom Animator Controllers」(以下、「CAC」。)を参考にするとともに、同氏より助言・校正をいただきながら作成いたしました。

VRChat向けCustom Animator Controllers – ヒグマのねぐら Bear's Den – BOOTH

http://pocho.booth.pm

VRChat向けのAnimator Controllerセットです。 FX, Gesture, Base, Action, Sitting layerを含みます。 表情の操作やエモ…

けだまびより製のコントローラーは、CACの一部機能をオミットし、代わりに独自の機能を追加した構成となっています。CAC本来の機能をフルで活用したい方は、CACへの乗り換えをご検討ください。


目次

  1. 特徴
  2. 機能説明(Expression Menu)
    1. 表情設定
      • 表情固定
      • まばたき停止
      • タッチブリンク有効
    2. ツール
      • アバター固有ギミック
      • ダンスモード
      • 方向入力無効
    3. 基本設定
      • 左手優先モード
      • リップシンクの干渉防止
      • 歩行モーション無効
  3. 改変方法(Animator Controller)
    1. デフォルト表情の変更
    2. 表情アニメーションの変更
    3. ハンドサインの変更

1. 特徴


当コントローラーは、正しく設定した場合、以下の特徴を有します。

  •  表情同士が混ざることがありません
  •  まばたきが表情に混ざることがありません
  •  表情毎に個別にまばたきやリップシンクの有無を設定できます
  •  表情を指定する方式を、右手優先/左手優先から選択できます
  •  フルトラ時にVRC_Station(いわゆるSit判定)に座った場合、フルトラ動作を優先します
  •  フルトラ時に座ったり、寝転んだりした場合、移動時に歩行アニメーションを再生せずフルトラ動作を優先します
  •  立っている際のAFKモーションと、VRC_Stationに座っている際のAFKモーションを個別に設定できます

2. 機能説明(Expression Menu)

けだまびより製のコントローラーは、「表情設定」、「ツール」、「基本設定」の3種のベース項目、及び衣装の着脱などのアバター固有項目で構成されています。ベース項目についてはアバターに依らずほぼ共通の仕様となっています。

【表情固定】
①表情固定
②まばたき停止
③タッチブリンク(一部アバターのみ)

【ツール】
④アバター固有ギミック(一部アバターのみ)
⑤ダンスモード
⑥方向入力無効

【基本設定】
⑦左手優先モード
⑧リップシンクの干渉防止
⑨歩行モーション無効(フルトラ向け)
※リナの例。基本的にどのアバターでもほぼ同じ構成。

2.1. 表情設定

アイコン 概要
【表情固定】

Expression Menu「表情設定」→「表情固定」を押下することで、アバターの表情を現在の状態で固定します。

※Expression Menuを操作する(トリガーに触れる)都合上、一部のハンドサインでは表情を固定することが難しいため、VRCのジェスチャーロック機能等との併用を推奨します。

【まばたき停止】 

Expression Menu「表情設定」→「まばたき停止」を押下することで、アバターのまばたきを無効にすることができます。

撮影時などのまばたきが邪魔になる可能性がある場合にご利用ください。

【タッチブリンク有効】 ※一部アバターのみ

当設定項目が付属しているアバターは、頭に触れると目をつぶるようになっています。

Expression Menu「表情設定」→「タッチブリンク有効」を押下することで、有効/無効を切り替えることができます。

2.2. ツール

アイコン 概要
【アバター固有ギミック】 ※一部アバターのみ

アバターによっては、ツールの1スロット目に固有のギミックを設定していますので、お好みに合わせてご利用ください。

例)リナの尻尾コントロール、シャロの尻尾切り替え等

【ダンスモード】

VRC内のMMDワールドなどで使用することで、表情、リップシンクをワールド側から上書きすることができるようになります。

Expression Menu「ツール」→「ダンスモード」を押下することで、有効/無効を切り替えることができます。(有効にした状態で、VRC_Stationに乗った場合のみ機能します)

※本機能は、VRC Playable Layer Controlを使用し、FXレイヤーをウェイト0(≒無効化)にすることにより実現しています。そのため、VRC_Stationに乗っている間は、FXレイヤーに組み込まれているその他のギミックや服の着替え等の操作は正常に動作せずアバターは初期状態に戻りますのでご注意ください。

※ここでいう初期状態とは、アップロードした際のUnity上でのアバター見た目のことを差します。

【方向入力無効】

Expression Menu「ツール」→「方向入力無効」を押下することで、スティック入力によるアバターの移動や回転、ジャンプを無効にすることができます。
動画視聴時や睡眠時など、スティックに触れてしまうことによる不意の移動を抑制したい場面でご利用ください。

2.3. 基本設定

アイコン 概要
【左手優先モード】

ハンドサインで表情を選択する方式を切り替えることができます。

デフォルトは右手優先モードになっており、Expression Menu「基本設定」→「左手優先モード」を押下することで切り替えることができます。

【リップシンクの干渉防止】

表情アニメーションとリップシンクが干渉し表情が破綻してしまうことを防ぐため、発話中(リップシンク動作中)の表情遷移を制限します。

※2024年1月のVRCアップデートにより、本機能を使用しなくても表情の破綻は起こりづらくなりました。不要な方はExpression Menu「基本設定」→「リップシンクの干渉防止」を無効にしてください。

【歩行モーション無効】 ※フルトラ向け

フルトラで立っている時にスティック操作による移動を行った場合、歩行アニメーション再生するかフルトラ動作を優先するかを切り替えることができます。

※3点トラッキング、デスクトップに対しては効果はありません。また、VRC内の設定で「FBT Locomotion Animation」をオフにしている場合は、本設定に依らずフルトラ動作が優先されます。

3. 改変方法(Animator Controller)

当コントローラーはBase、Action、Gesture、FX、Sitting layerのセットで使用することを想定して設計されており、一部を別のコントローラーに差し替えた場合の正常な動作は保証できません。コントローラーそのものの差し替えを行う場合は、事前にコントローラーの仕組みを把握したうえで行ってください。

本項では、アニメーションやアニメーターの編集のみで完結する基本的な改変方法について記載しています。

3.1. デフォルト表情の変更

  1. Scene上に配置したアバターのBodyのBlendShapesを編集し、好みの表情に変更してください。
  2. 編集したBlendShapesの値をデフォルト表情用アニメーション「○○(アバター名)_Default」に転記してください。
    • (アバター名/Controllers/Animation/Facial/Others内に入っています)
※リナの例。
※リナの例。
[目を細めるなどの改変をした場合]
  1. BlendShapesの「まばたき」を100にした際に表情が破綻しないか確認してください。
  2. 許容できないほど破綻する場合は、まばたき用アニメーション「○○(アバター名)_Blink_Both」の値を調整してください
    • (アバター名/Controllers/Animation/Blink内に入っています)     

3.2. 表情アニメーションの変更

  1. BodyのBlendShapesを編集し、好みの表情を作成してください。
  2. 既存の表情アニメーションをコピーし、そこに編集したBlendShapesを転記してください。
    • (アバター名/Controllers/Animation/Facial内に入っています)
※リナの例。 
  1. FXを開き、作成した表情アニメーションを、FACE EMOTE PLAYER内の任意のStateにセットします(下図③-1~③-3)。
③-1 「FACE EMOTE PLAYER」を選択。
③-2 任意の表情(ハンドサイン)のステートを選択。
③-3 Motionに作成した表情のAnimationを入れる。
④-1 表情を出しているときにまばたきを有効にする場合はチェックを入れる。
④-2 表情を出しているときにリップシンクを有効にする場合はTrackingにチェックを入れる。
※リナの例。
  1. 各Stateにセットした表情に合わせて、各パラメータを設定してください。
    • まばたきをしてもよい表情:CN_BLINK_ENABLEにチェック(上図④-1)
    • リップシンクさせる表情:Mouth & JawをTrackingにチェック(上図④-2)
    • リップシンクさせない表情:Mouth & JawをAnimationにチェック(上図④-2)

3.3. ハンドサインの変更

  1. ハンドサイン用アニメーションを開き、プレビュー画面を確認しながら各関節の角度をお好きな値に調整してください。
    • (アバター名/Controllers/Animation/Hand内に入っています)
※リナの例。

    

※リナの例。

その他の改変(立ポーズや座りポーズの変更、AFKの変更)などは若干難易度が上がるため、Animatorの編集に慣れてきたら、各自でBASEやACTIONの中身に触れてみてください。

けだまびよりでは、原則としてアバターのアップロードや改変のサポートは行っておりません。ただし、当コントローラーの使用方法や編集方法について不明点があった場合に限り、可能な範囲で対応をいたします。


Fluffy’s Cafe けだまびよりでは、より良い製品を展開できるよう、今後とも努力してまいります。
今後とも変わらぬご愛顧のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

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文責:かほ